「早く、激しく、外連見なく」第2回:DF坪井慶介

「3番 DF坪井慶介」

[2]坪井慶介(ツボイケイスケ)1979・9・16
「レッズの選手では誰のファン?」そう聞かれると、実は困ってしまう。
自分は、「浦和レッズというチームのファン」という意識が先行しているからである。そもそも、レッズファンになったきっかけは、地元のチーム(正確には隣町)であったことが大きな理由だ。J開幕当時、代表でもエースだった福田正博の存在も大きかったのは確かだが、それもやはり、「レッズの選手だから」という意識もある。だから、レッズのエースが福田ではなく、仮に高木琢也であったり武田修宏であったとしても同じだったかもしれない。

その中で、現在誰を一番応援しているか名前を挙げるとすると、この坪井慶介になる。高校は四中工でも目立った存在ではなく、大学は地方の福岡大へ。そこでのプレーが認められ、見事、北京ユニバ代表に選ばれる。
そして、02年レッズ入団後、02年のナビスコ予選で欠場1試合、途中交代1試合はあるが、それ以外のチームの公式戦81戦にフル出場を続行中。チーム以外にも、03年途中からは代表戦、オールスター、引退試合2試合などなど、坪井を見ない試合はないと言っても大げさではない。この2年間、坪井には休みという休みがないのだ。

その疲労の蓄積が見られ始めたのが、昨年のナビスコ決勝以降。13節の清水戦、試合終了間際、放り込まれたクロスの目測を誤り、安貞桓に拾われ決勝点を献上。14節の名古屋戦、マークに付いていたウェズレイに翻弄されハットトリックを許す。その後も及第点までのプレーしか出来ず、12日のイラク戦では致命的なミスを繰り返してしまった。ただ、本人のコメント通り、これが本番でなくてよかったのだ。すでにジーコからの信頼を得て、1次予選のレギュラーは決定したようなもの。気持ちを切り替え奮起し、04年はニュー坪井を見せてもらいたい。