中田、ボローニャ初戦は腰痛で欠場

海外日本人選手が不調だ。ぃや、不調ではないかもしれないが、常時レギュラーとして出場している選手がいないため、不調と映ってしまう。移籍会見後に練習試合に参加し、ゴール・アシストを決めているのを見て、かつての恩師マッツォーネ監督の下で輝きを取り戻すのか!? と期待された中田だったが、その翌日から腰痛を訴えていたという。出来うる限りの治療は行ったようだが、大事をとったとのこと。

うーん。どうも、脆い。W杯を中心に考えれば、今はさほど無理をしなくてもいい時期かもしれないが、降格争いに必死のボローニャにとってみたら、そうもいかない。シーズン途中のレンタル移籍となれば、なおさら1分1秒でも長く出場が望まれるはずだ。


さて、その海外生活からわずか4ヶ月で日本に戻ってきた選手がいる。藤田俊哉だ。レッズにとってみれば「磐田の藤田」ほどやっかいな存在はいないのだが、それでも僕は磐田復帰を嬉しく思う。

というのも、最近の選手たちは、総じてJリーグを軽視しているように見えてならない。追い討ちをかけるように、その代表ともいえる戸田、川口、広山あたりは、揃って移籍先で出番に恵まれていない。この3選手は、オフシーズンになれば必ずと言っていいほど、Jチームからのオファーの話が出てくる。
戸田には、清水の代表から「ぜひ戻ってきてもらいたい」とまで言われている。戸田よ、こう言われているうちが華だよ。たまたまトルシエに認められたからといって、極端に海外志向に走ったところで、現実がこうじゃないか。Jでもっと輝いてみろよ。

話を藤田に戻す。藤田のユトレヒト終戦(03年12月21日、対フォレンダム)で、驚いたことがあった。まず、試合前にチームから花束と、ユトレヒトのシンボルというドム塔のミニチュア版が贈られ、試合後には、選手に担がれて場内を一周したという。わずか4ヶ月の所属で、残した成績も14試合で1得点。そんな選手を、なぜ、ユトレヒトがここまで手厚く送り出してくれたのかが分からない。

レッズで考えてみるならば、同条件となるとJ2時に在籍したアジエルとか、現時点で考えればニキフォロフあたりが当てはまるのだろうか。どうだろうなぁ、一人で場内一周ぐらいはあるかもしれないが、藤田と同じことはしてあげられないでしょ。藤田に対して、残り半年分の年俸2000万円を払えないぐらいの財政難ということで、せめてもの藤田への罪滅ぼしか、藤田の人間性が相当評価されていたとしか考えられない。


ところで、藤田に似ていると思う選手がレッズにいる。山瀬功治だ。何より、その存在感が似ていると思うのだ。決してスーパースターになれないが、試合を決定づける仕事をすることが出来る。山瀬は、今年ボランチでもやってみて、視野を広げてみるのはどうだろうか。