元コロンビア代表バルデラマ、現役復帰

昨年4月に引退した、元コロンビア代表MFバルデラマが現役復帰とのこと。これが欧州の強豪チームとかであれば話は大事だが、地元のウニオン・マグダレーナというチームらしい。バルデラマ自身にはあまり興味はないのだが、注目したいのは、「引退した選手が現役復帰する」こと。マイケル・ジョーダンを筆頭に、特に米スポーツに多いように思う。これまで、日本の主要プロスポーツではタブーのようで、考えられなかった話。プロレスやボクシングの世界では「これがラストマッチ」と謳っておきながら何度も復帰している姿を見たが、自分としては「懲りない、男らしくない」という否定的な負のイメージしか持っていなかった。蛇足ながら、鹿島から引退する時のジーコが、何度となく「引退試合」を行っていたのも違和感があった。

しかし、今年のプロ野球で2選手がそのタブーに挑む。川相昌弘小宮山悟。(小宮山は、正式には引退宣言をしていない)川相は、師と仰いでいた原監督に強く説得されての引退→一軍守備コーチ就任という話だったが、その師が辞任したとなれば、確かに話は変わってくる。その後、チームからは2軍内野コーチ就任の依頼があるわけだが、それを拒否し、現役続行の道を選んだ。川相は今季、落合新監督の中日でプレーをする。

そのまま道を外れなければ、将来の身分も保障されていたに違いない。しかし、川相はそれを捨てた。巨人ブランドを自ら捨てたのは、FA移籍の駒田以来だろうか。(松井は別格)川相には、多少の後ろめたさ、恥ずかしさもあるかもしれないが、自分は拍手を送りたい。辞める勇気も必要だが、戻る勇気はもっと必要であると思うからだ。

しかし、川相にはそれなりの責任が課せられている。満員の東京ドームで引退セレモニーが行われたのにも関わらず現役復帰したモデルケースとして、それこそ惨めな成績は残せない。小宮山にも同じことが言える。

まるで違う次元の話だが、自分も似たような経験(退職後、同じ職場に復帰)があるだけに、今年はこの2選手から目が離せない。